こんにちは。薬剤師の岩本まりこです。
皆さんは、健康な毎日を過ごすために気を付けていることはありますか?
メディアでは、「この食材がダイエットに良い」とか「これが健康に良い」という特集をしていることがありますよね。
でも、本当にそれだけで効果があるのでしょうか? それとも、生活習慣を改善する必要があるのでしょうか?
今回は、このことについて書いていきたいと思います。
ドクターズチョコレートと糖尿病
私が働いている薬局で、ドクターズチョコレートという商品を扱っているのですが、先日「ドクターズチョコレートは糖尿病にいいんですか?」と質問されました。
ドクターズチョコレートは砂糖を使っておらず、食べた後の血糖値が上がらないので糖尿病の人にオススメのチョコレートとして、一時期メディアでも取り上げられていました。
砂糖の代わりに使われているマルチトールという甘味料が、甘さは砂糖の8-9割ありながら、ブドウ糖として小腸で消化・吸収されないために血糖値への影響がほとんどないのです。
ですから、チョコレートや甘いものが好きだけど、血糖値が高くて制限しないといけない方にはオススメとされています。
しかし、「ドクターズチョコレートを食べると糖尿病が良くなる」というのはちょっと違いますよね。
質問された方には、「普段からチョコレートを食べている方が、普通のチョコレートの代わりに食べると血糖値が上がらないから良いという商品であって、これを食べたから糖尿病が治るというものではないです。」と説明させてもらいました。
ちなみに、ドクターズチョコレートの公式ブランドサイトにも、「ドクターズチョコレートは薬ではありません」の一文が書かれています。
メディアで使われる「これを食べると〇〇にいい」という言葉は、特にダイエットなどで耳にすることがありますが、何か一つの食材を食べることで痩せたり病気が改善したりすることは考えにくいということを多くの人に知ってもらいたいです。
生活習慣の重要性を痛感
病気をせず健康で日々元気に過ごしたいのであれば、やはり普段からの生活習慣を見直すことが重要です。
バランスのいい食事を食べて、夜はしっかり睡眠を取る。できるならば、日中に適度な運動をする。そして、特にこの時期は、シャワーで済まさずに湯船につかって体を温めることも大切なことです。
ですが、これらが大切とわかっていても、できないこともあります。
昨年12月後半の4日間、ある事情があって、私はこれと全く逆の生活をしていました。
食事はパパッと食べられるものをコンビニで選んで食べ、昼間はほとんど体を動かさず、お風呂は毎日シャワーで済ませ、夜は周りが何となくザワザワしていてなかなか熟睡できない状態でした。
その期間が終わったすぐ後くらいから、何年もできていなかった口内炎が2個もできました。しかも、なかなか治らず、しばらくは食事のたびに痛くてツライ日々でした。
昔から口内炎はできやすかったのですが、口内炎にならないように、以前は週に1-2回は卵かけご飯を食べていました。
なぜ、卵かけご飯かと言うと、卵には皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミンB2・B6を始めとした様々なビタミンやミネラルが含まれており、私の中では「卵かけご飯を食べていれば口内炎になりにくい」という実感があったのです。
あくまでも、「個人の感想です。」ですけどね(笑)
最近はあまり卵かけご飯を食べてませんが、できるだけ野菜や果物を食べるようにして、足りない分はミネラルのサプリメントで補っていました。
それが、たった4日間、環境が変わっただけで口内炎になるなんて!
口内炎は疲れや睡眠不足も原因となるので、条件としてはバッチリそろってしまっていたんですね。
この出来事で生活習慣の重要性を痛感するとともに、今回は口内炎だけで済んだけれど、この状態がずっと続けば病気にもなりかねないなと感じました。
最後に
健康に過ごすためには、やはり生活習慣を改善することが大切です。その中でも、食事の改善は健康な体を作るのに欠かせません。
ある一つの食材に頼るのではなく、バランスの良い食事を摂る。それが難しい時は、足し算・引き算をうまく使ってもらえればいいと思います。
例えば、砂糖を控えたい方はドクターズチョコレートのような商品を利用する、ある栄養素が足りないと思う時はサプリメントを利用する。
今はいろいろな商品が揃っているので、賢く使っていけたらいいですね。
みなさんは自分の中で、「ここは気を付けている!」とか、「これは良くないな」と思っている習慣はありますか?
習慣というものは変えようと思ってもなかなか変えられないものですが、新年を迎えたこのタイミングで、これまでの生活習慣を見直してみませんか?
そして、気になっていた生活習慣があれば改善して、健康で元気な一年を過ごしたいものですね!

薬剤師
岩本真理子 Mariko Iwamoto
経歴
- 神戸薬科大学を卒業後、地元の調剤薬局に就職
- 西洋薬と漢方薬を取り扱う薬局で勤務した後、精神科、小児科の門前薬局を経験
- 育休中取得後、調剤薬局に復帰。仕事と育児に奮闘中。
資格
- 薬剤師
- 漢方薬・生薬認定薬剤師