《健康な身体づくりの4つの基本 その①〜睡眠〜》

こんにちは。
日ごろの運動不足を解消しようと思っているときに、患者様から硬式テニスに誘われ、7月からテニススクールに通い始め、一生懸命やってたら足首の骨(脛骨下端部)を骨折してしまった「鍼灸&柔整師 松本」です(泣)。
幸い、軽度の骨折でズレもなく、サプリメントと当院での施術によって?一か月程度で問題なく日常生活が出来るまで回復しました。


ところで前回は、生活習慣を改善し健康な身体づくりの基本として、
4つのポイント「睡眠」 「食事」 「運動」 「身体のケア」が重要で、十分な睡眠、栄養の取れたバランスの良い食事、(骨折しない程度の)適度な運動、それに体のケアが必要であることをお伝えしました。

さの整骨院・鍼灸院では、健康な身体づくりの基本として、「睡眠」 「食事」 「運動」 「身体のケア」が重要であることを、患者様にお伝えしているくらいです。

今回は、この健康な身体づくりの4つのポイントの「睡眠」について、お話させていただきたいと思います。

睡眠が健康に与える影響

日本人の睡眠時間は欧米諸国と比べると短く、特に女性ではその傾向が顕著に表れているというデータがあります。

また、厚生労働省のデータによると、現在、日本人の5人に1人は、睡眠時に何らかの障害を抱えているとされています。

では、睡眠時間が足りていれば、身体の休息は十分といえるのでしょうか。
答えはNOです。

睡眠中は、深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」を繰り返しています。

レム睡眠中には基本的に筋肉は動かないようになっていますが、脳は活動をしており夢を見ています。

そして一晩にノンレム睡眠とレム睡眠を45回繰り返します。

ノンレム睡眠が長く達すれば、脳もカラダも休ませることができるため、朝起きた時に「ぐっすり寝た」という満足感を得ることができるのです。

また、寝入ってから23時間後に分泌されるのが成長ホルモンです。成長ホルモンは単に「成長」を促進させるだけでなく、「細胞の修復」や「疲労回復」に役立っています。肌=皮膚や内臓の細胞を新しいものに入れ替える「ターンオーバー」も成長ホルモンによって行われるのです。そのため、成長ホルモンを「若返りホルモン」と呼ぶ専門家もいるほどです。

明け方になると、成長ホルモンに代わってコルチゾールというホルモンの分泌が高まります。コルチゾールは、体内に蓄えられた脂肪をエネルギーに変えるホルモンで、体が目覚める準備を始めるのです。睡眠の質がよくないと、成長ホルモンが十分に分泌されないうちにコルチゾールの分泌が高くなってしまいます。「睡眠が不足しているなぁ」と感じた翌朝に、肌のコンディションがよくないと感じたことはありませんか。それは、成長ホルモンが十分に体にいきわたっていないからかもしれません。

◉ 質の良い睡眠のために必要なこと

人間には体内時計があり、それが1日の24時間とずれているため睡眠にも影響が出るといわれています。体内時計の最新の研究では24時間11分と発表されています。たかが11分と思うかもしれませんが、放っておくと1週間で1時間以上、1カ月にすると4時間以上もずれてしまうことになります。

体内時計をリセットするのに効果的な方法として、まず朝起きたときに太陽の光を浴びること。
次に太陽を浴びてから、朝食を摂る方がいいと考えられます。

そして体内時計のリズムを取り戻したら、睡眠や入浴、食事を計画的に行うことを意識しましょう。

食事は床に就く3時間以上前にすませ、胃腸を休めてから寝るのが理想的です。

また、質のよい睡眠のためには、体を温める食事を選びましょう。人は高い体温が下がるときによく眠れます。例えば唐辛子に含まれているカプサイシンには、体温を上げた後に下げる作用がありますから、そういった食材を選ぶといいでしょう。
運動は夕食後
1時間以上たっていて、床に就く2時間以上前までに行うといいでしょう。
適度な疲労感は、睡眠のよきパートナーです。しかし寝る直前に運動すると体温が高くなりすぎ、寝付くことが難しくなりますから注意しましょう。

入浴はシャワーですませるのではなく、40度くらいのぬるめのお湯にゆっくりつかるのが効果的です。リラックス効果が得られるだけでなく、高くなった体温を放熱しようと血管が開くことで、副交感神経が優位になります。そして血流のよくなった四肢から熱が逃げていき、体温が下がることで寝付きやすくなるのです。
風呂上がりに手首や足首を伸ばすといった軽いストレッチを行うことも、質のいい睡眠の後押しとなります。

睡眠と生活習慣病との深い関係

質の悪い睡眠は生活習慣病の罹患リスクを高め、かつ症状を悪化させることが、最近の研究で分かっています。

睡眠問題は「睡眠習慣」「睡眠障害」の問題に分けられます。
睡眠習慣については睡眠不足やシフトワークなどによる体内時計の問題が、
睡眠障害については睡眠時無呼吸と不眠症が問題とされています。

日本人、特に子供たちや就労者の睡眠時間は世界で最も短いと言われています。とりわけ女性は家事や育児の負担が大きいため男性よりもさらに睡眠時間が短く、平日・週末を問わず慢性的な寝不足状態にあると言えます。

慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています。

例えば、健康な人でも一日10時間たっぷりと眠った日に比較して、寝不足(4時間睡眠)をたった二日間続けただけで食欲を抑えるホルモンが減少し、逆に食欲を高めるホルモンが亢進するため、食欲が増大することが分かっています。

ごくわずかの寝不足によって私たちの食行動までも影響を受けるのです。
実際に慢性的な寝不足状態にある人は糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの生活習慣病にかかりやすいことが明らかになっています。

また日本人の約2割は交代勤務に従事しています。夜勤に入ることによって、体内時計と生活時間との間にずれが生じやすくなります。

体内時計にとって不適切な時間帯に食事を取ることでも生活習慣病の原因のひとつになるといわれています。夜間には体内時計を調節する時計遺伝子とその蛋白質が活性化しますが、この蛋白質は脂肪を蓄積し分解を抑える作用を持っています。すなわち「夜食べると太る」という我々の経験は科学的にも正しかったわけです。夜勤中についつい間食をしている方にとっては耳の痛い話ではないでしょうか。

睡眠障害と生活習慣病

睡眠障害もまた生活習慣病の原因に関わっています。
以前から生活習慣病患者さんのなかには、睡眠時無呼吸症候群や不眠症の方が多いことが知られていました。
例えば睡眠時無呼吸症候群の患者さんでは、高血圧・心不全・虚血性心疾患・脳血管障害などにかかりやすくなります。

また慢性の不眠症の患者さんもまた、血糖の上昇・うつ状態による活動性の低下など多くの生活習慣病リスクを抱えています。
不眠症状のある人では良眠している人と比べると、糖尿病になるリスクが
1.52倍になると言われています。

睡眠障害もまた生活習慣病のひとつ

厚生労働省が「21世紀における国民健康づくり」として、「栄養・食生活、身体活動・運動、休養・こころの健康づくり」などと並んで「十分な睡眠の確保」に取り組んできました。

不規則な食事・運動不足・アルコール過飲によって睡眠状態は悪化しますので、これら生活習慣を改善することは良質な睡眠を保つことにもつながります。
逆に言えば睡眠障害もまた生活習慣病のひとつと考えるべきでしょう。

日々の生活の中で睡眠時間は犠牲になりがちです。ただし今回ご紹介したように長期にわたり睡眠不足を続けたり、睡眠障害を放置したりするとは私たちの健康を大きく害します。睡眠問題は気づかない間に、しかし着実に心身の健康をむしばんでいきます。

まとめ

現代人の睡眠時間は減り続けている

睡眠不足は生活に悪影響をおよぼす

睡眠不足は生活習慣病の発症リスクを高める

生活習慣病と密接なつながりをもつ

☑ 眠りで大切なのは量より質

健康づくりのための「睡眠」。
いかがでしたか?
睡眠は人生の約1/3~1/4を占めています。
いかに睡眠が、わたしたちの健康に関係が深いか、おわかりになったでしょうか?
今回のブログを読んで、みなさまが睡眠を見直し、快適な日々を過ごせるきっかけになればと思います。

もしご自分の睡眠状態に疑問を感じたら放置せず、かかりつけ医もしくは専門医に相談をしてみてはいかがでしょうか?


今回はここまで。「西洋医学・東洋医学のいいとこ取りしちゃえ!鍼灸
&柔整師松本」がお伝え致しました。

次回は、生活習慣を改善する4つのポイント(食事)についてお話ししたいと思います。

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