「こ〇ら返り」

皆さんこんにちは。 JCR登録カイロプラクターの彦坂です。

 

「つった、つった! 足がつった~!」

皆さんはそのような経験はありませんか?

本日のテーマは「こむら返り」です。「こむら返り」とは、足のふくらはぎや足のうらに、突然筋肉のけいれんが起こり、痛みがでることです。

私も高校時代、バスケットボール部での練習中に何度か足がつった経験があります。妻も妊娠中、真夜中に足がつったことがあって、私は小さなうめき声に目が覚め、寝ぼけ眼で妻のふくらはぎを伸ばし、マッサージをしたことがあります。

 

この「こむら返り」にはいくつかの原因があります。筋肉疲労や冷え程度ならまだ良いほうですが、場合によっては命に関わるサインである可能性もあるので注意が必要です。

 

そもそも「こむら返り」の語源はどこからきているのでしょう。漢字で書くと「腓返り」と書きます。 「腓(こむら)」とは、「ふくらはぎ」のことで、平安時代以降から使われている言葉だそうです。 「こむら返り」は字の如く、腓腹筋(ふくらはぎ)がひっくり返ったような症状から名付けられたと考えられます。地域によっては、「こむら」は「こぶら」ともいわれ、「こむら返り」は「こぶら返り」といいます。ヘビの「コブラ」とは関係はないようですよ。

 

「こむら返り」は主に、ふくらはぎの筋肉に起こることが多いですが、体の様々な部位でも起こります。首や肩の筋肉、ハムストリング(モモの裏側の筋肉)、背中や胸の筋肉で起きることもあります。

「こむら返り」は自分の意志とは関係なく筋肉が収縮し、激しい痛みを伴いますので、体力的にも精神的にも消耗します。

 

それでは、どんな時に「こむら返り」は起こるのでしょうか?

  • 水分不足 ・・・ 脱水症や熱中症の初期症状で起こります。
  • 運動不足 ・・・ 筋肉が弱っている状態で、突然運動をした場合に起こりま     す。
  • 筋肉疲労 ・・・ 筋力があっても、疲労が取れていない状態で、激しい運動をくり返えし行っていると起こります。
  • 加齢 ・・・ 筋肉の腱紡錘(けんぼうすい)というところの機能低下でも起こります。
  • 冷え ・・・ 夏場にエアコンや扇風機などで足もとが冷えすぎてしまうと起こります。また、明け方(3~5時ごろ)に「こむら返り」が多いのは、一日のうちで気温と体温が最も低くなるからです。
  • 妊娠期間中 ・・・ ホルモンの変化の影響や骨盤内の動静脈の血流の圧迫などが影響して起こります。胎児への栄養供給が増えるためにミネラル不足でも起こります。
  • 栄養不足(ミネラル不足) ・・・ カリウムやカルシウム、マグネシウムなどといった電解質が不足する状態で起こります。カリウムやカルシウムは筋肉の収縮や神経伝達のバランスを取ります。この2つのミネラルの調整役になるマグネシウムは特に大切な栄養素です。
  • 動脈硬化 ・・・ 動脈硬化が起きている血管が詰まってしまう場合。閉塞性動脈硬化症といわれ、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な病気のサインである場合もあります。
  • 内臓の病気 ・・・ 糖尿病肝硬変、甲状腺などの病気で生じることもあります。

 

「こむら返り」は、誰にでも起きる可能性があります。予防法としては、

  • 適度な運動
  • ストレッチや血流を促すマッサージ、疲労回復
  • 暑さや冷えの対策
  • 水分・電解質の摂取(吸収率の良いビタミン、ミネラル剤の摂取)

があります。

また、就寝前にコップ1杯のお水を飲むことも有効ですし、血流を妨げない

レッグウォーマーをふくらはぎにしてお休みになるのもいいかと思います。

それでも「こむら返り」が繰り返し起こる場合は、速やかに医療機関へ受診してください。症状を放置しておいて病気が進行することもあります。車の運転中になってしまった場合は、大事故を引き起こしかねませんので病院に行くことは我慢しないでください。

 

もし、ふくらはぎが「こむら返り」になってしまった場合の応急処置ですが、

いわゆる〝アキレス腱伸ばし〟の姿勢をとります。足を前後に開き、つった側の足をストレッチする要領で伸ばします。急激に伸ばし過ぎると肉離れを起こす場合もありますので、傷めている筋肉の状態をみながらゆっくりと伸ばしてください。

別の方法として、床に座った状態で膝をのばして足首をたて、足の指をつかんで体の方にゆっくり引くと、筋肉が伸び、足のつりが治まりやすくなります。症状が治まったら、ゆっくりとマッサージしてください。

 

皆さま自身の健康管理にお役立ていただくことはもちろんのことですが、ご家族にも「最近、こむら返り起きてない?」と、普段の会話の中で健康状態を確認し合っていただければと思います。

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