サプリメントは癌に効くのか?〜大切な人を嘘の情報で失わないために〜

皆さまこんにちは!薬剤師の垣内です。

本日はサプリメント、健康食品が癌に効くのか?という話を皆さんでもネットで検索できるレベルで検証して行きたいと思います。

結論から言うとNOです!てかサプリメントが癌に効くなどあり得ないし、そのような事を言っている人は、それがどこかの販売員やMLMのディストリビューターであれば、これは薬機法違反で立派な犯罪です。

ネットワークビジネスを主としたディストリビュターなどの販売員が、まるで本当か、専門家のように自社の扱う製品で癌が治るなどと言うのを良く聞き心を痛めてるのです。

この様な嘘の情報が多くの人を惑わせ、時には治る確率の高かった症状でも、治療を遅らせて取り返しのつかない事になるケースもあります。有名な事例としましては、歌舞伎役者の海老蔵さんの奥さんであった小林麻央さんが初期の乳癌で本来助かる可能性が高かったのに、実際は民間療法に傾倒し、治療が遅れて亡くなってしまった件です。

彼女は初期の段階で名医の所で診てもらっていたのです。しかし、彼女はそこで手術などの治療をする事なく、民間療法にて間違った方向に行き、気付いた所で手遅れだったのです。

この件はメディアでも大きく取り上げられて医師の過失があったかの様な報道がありましたが、僕はそうは思いません。専門家でもないのに、専門家ずらした人間が間違った情報によって判断を誤らしたのだと確信しています。

良くデットクス、ファスティングと言われる要は断食を行い、その時に酵素ジュースや腸環境を良くするサプリなどを薦める輩などっもいますが言語道断です。これは全く専門知識のない方がやる非常に危険な行為です。

がん細胞は基本的に栄養を食います。つまり栄養が不足しているにも関わらず断食の様なことをするのはいかに危険な事なのか多くの方が知らないのです。

専門家もいない中で(ファスティングアドバイザーや健康食品に関する資格は全て民間資格で何の専門性もありません)断食などをやると、もしその被験者が癌などの重篤な病気を持っていた場合は間違いなく悪化します。時には命に影響があるでしょう。特に癌などで栄養が食われている状態で、栄養不足になるわけです。サプリメントで栄養を補給するなどと言う人もいますが、その栄養の吸収レベルはいかがなものでしょう?その証拠はありますか?臨床データはありますか?絶対にありません。専門家であればその様な事を勧める事も絶対ないと言い切れます。栄養がない時に断食などすると、過度の栄養不足に陥り、自身の免疫力を下げる事に繋がります。

免疫力を下げるのです。するとどうなりますか?癌の暴走が始まりませんか?こんな恐ろしい事はありません。多くの民間療法は何の科学的根拠が無いばかりか、嘘で非常な危険な行為なのです。

サプリメントや健康食品が癌を治す事は絶対にありません。皆さん、そんな薬機法違反の詐欺師の勧誘に気を付けてくださいね!

さあここで国の機関である国立がん研究センターが発信する一般向けサイトの情報から「癌の発生要因」について抜粋して検証して行きたいと思います。

国立がん研究センター「がんの発生要因」https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/factor.html

今やがん研究も進み多くの薬剤や治療法も開発されて、もはや癌は不治の病いでは無くなり、早期発見において根治出来る病気であり、そして、その予防に注目が集まってきているのです。

癌の要因1位はダントツで・・・・

⭕️「喫煙」だそうです。僕も喫煙者・・・・あんまり偉そうな事は言えませんね・・・・吸う人は勿論、副流煙も大きな問題になり、日本でも分煙どころが禁煙が進んできており、私たち喫煙者は肩身が狭いですね!w

⭕️2位は「感染」だそうです。日本人のがんのなんと20%を占める様です。癌の発生に関係するウィルスや細菌は

●胃癌    ヘリコバクター・ピロリ→有名なピロリ菌

●肝臓癌   B型、C型肝炎ウィルス

●子宮癌や陰茎癌、口腔癌など ヒトパピローマウィルス

●成人T細胞白血病/リンパ腫  ヒトT白血病ウィルスⅠ型 などなど・・・・・

この上位二つが癌の要因のほとんどを占めるそうです。。知らなかった・・・・・その他も見てみましょう。

⭕️「飲酒」は口腔、咽頭、喉頭、食道、大腸、肝臓、乳房のがんのリスクを上げる、と報告されています1)。飲酒により体内に取り込まれたエタノールは、動物での発がん性が示されているアセトアルデヒドに代謝されるため、がんの原因になると考えられています。また、飲酒は、免疫機能を抑制するとともに、エストロゲン代謝へ影響を及ぼすこと、食事が偏り栄養不足につながることから、がんの原因となることが報告されています。なお、喫煙者が飲酒をすると、食道がんやがん全体の発症リスクは特に高くなること(交互作用)がわかっています。

⭕️「食物・栄養」について、さまざまな研究が行われていますが、確実にがんのリスクになるとされている食品は少ないです1)。確実なものとしては、牛・豚・羊などの赤肉や加工肉は大腸がんのリスクを上げるとされています。また、食物繊維を含む食品が大腸がんのリスクを下げ、中~高強度の身体活動が結腸がんのリスクを下げるとされています(表1)。

皆さん知ってましたか?確実に癌のリスクになる食品は少ないのです。どこぞの週刊誌やネットワークビジネスで食が危ないと散々、言っていた人たちの多くが間違った情報を流しているのです!

⭕️「身体活動」適度な運動が健康に良い事は周知の事実であり、最近では過度の運動は健康に悪いと言うのもわかってきています。運動は、結腸がんのリスクを確実に下げ、閉経後乳がんと子宮体がんのリスクを下げる可能性があることが報告されています1)。この理由としては、肥満の解消、血糖を下げるホルモンであるインスリンの働きの改善(インスリン抵抗性の改善)、免疫機能の増強、脂質の吸収などを調節する胆汁酸の代謝への影響などがあると考えられています。

⭕️「体格」の影響で、以下のリスクが「確実」に上がると報告されています。

  • 肥満・・・食道・膵臓・肝臓・大腸・乳房(閉経後)・子宮体部・腎臓のがん
  • 成人後の体重増加・・・乳房(閉経後)のがん
  • 高身長・・・大腸・乳房・卵巣のがん
日本人などのアジア人を対象とした研究結果からは、やせすぎによってがんのリスクが上がることが観察されています。これは、栄養不足に伴う免疫機能の低下や、抗酸化物質の不足などによるものと推察されます。

 

⭕️「化学物質」ある種の職業や職業的に多く暴露する化学物質は、ヒトの発がんリスクを上げることが知られています。国際がん研究機関により、発がん性がある(group 1)と分類されたものだけでも120種類の化学物質や職業がリストされています。

癌を予防する為には、この様な化学物質を摂取しない努力や、この様な化学物質を使用しないと宣言しているメーカーの製品を使った方が良いのかもしれませんね。

⭕️「生殖要因とホルモン」エストロゲン、プロゲステロン、アンドロゲンなどの性ステロイドホルモンが、乳房、子宮体部、卵巣、前立腺におけるがんの発症に重要な役割を果たしていると考えられています。また、ホルモン剤や抗ホルモン剤は、一部のがんのリスクを上げる一方、他の部位のがんのリスクを下げることがわかっています。

後は参考文献を下記に記してありますので興味のある方は自身で色々調べて下さいね。

はい

ここからは私、薬剤師の垣内の持論です。栄養学の色々な偉い先生の教えも入ってますが・・・・

人間の体って言うのは凄く雑な言い方をしますと、水がほとんどで後は様々な栄養素で守られた細胞で構成されています。つまり水と栄養

何故、病気になるのか?それは水が悪かったり、栄養が足らないと勝手に思っています。最近の考え方は予防にシフトしており、癌治療の免疫療法がクローズアップされていますが、私たちは20年以上前から、抗癌剤のみで免疫力を下げる事、そして栄養が癌で取られて体力がなくなった状態でのブドウ糖注射などの癌の餌になるものを投下という考えには疑問がありました。

そもそも                      栄養が足らなくて病気になっているのかも知れません。いえ・・・表現が雑すぎますね!栄養が足らないことにより免疫が下がったり様々な症状を引き起こしているケースがあります。この場合は食生活の改善、生活スタイルの改善などが重要になるわけです。

僕は冒頭に申し上げた通り、サプリメントで癌が治るなどとんでもないと思っています。しかし、今回のブログで書きました通り、国立がん研究センターの情報を加味して考察すると色々なものが見えてきます。

癌は防げるって確信が!

勿論、ここでは言われてはいませんが遺伝による体質などもあるかも知れません。しかし体質が影響するにしても、それは、自身に合わせた足りない可能性のある栄養をしっかりと補給することにより、免疫力を強化することに繋がると思うのです。

悪いものは避ける。喫煙とかね・・・・俺がいうなってw

発がん性が疑われる意見の別れる化学物質は出来るだけ摂取しない。

食生活や生活スタイルを改善する。色々できる事はありそうですね。

安全をコミットしているメーカーや薬剤師のオススメのサプリメントの情報は直接メッセージを下さいね!

ただし、サプリメントが癌に効くだとか、病気を治すと思わないで下さいね。あくまでもサプリメントは食事の補助です。食事で補えない物を専門家の指導の下で最適な摂取をすべきだと思っております。

そして毎月、WEB番組を配信しています

視聴者の質問にか答える形で世の中の嘘情報や詐欺師たちの偽医学をぶった斬ります!番組情報はLINE@へ登録くださいね!またfacebookの秘密のサイトでも番組放送やメーカーの協賛も受けての製品が貰えるダイエット企画なども開催中です。ご案内が必要な方は是非、メッセージ下さいね!

次回は癌の予防とは?これも国立がん研究センターのサイトを参考に解説していきたいと思います。

「がんの発生要因」参考文献

1) 世界がん研究基金(World Cancer Research Fund International). Continuous Update Project findings & reports. 2007-2017年
2) 国際がん研究機関(International Agency for research on Cancer). PHARMASEUTICALS ON THE EVALUATION OF CARCINOGENIC RISKS TO HUMANS. Volume 100A. A REVIEW OF HUMAN CARCINOGENS. 2012年
3) 外部サイトへのリンク国立がん研究センター社会と健康研究センター