JCR登録カイロプラクターの彦坂です。
今回は「タンパク質」についてお話しします。
タンパク質は英語で「protein(プロテイン)」、
語源はギリシャ語の「プロテウス」からきているといわれ、
「第一人者」、「もっとも重要なもの」などの意味があるとされています。
タンパク質は、まさにその名のとおり、人間が生きていく上で「もっとも重要な栄養素」なのかもしれません。
私がサプリメントの「プロテイン」を飲み始めたのは、30年ほど前の10代の頃です。
当時高校生だった私は、県内で1、2位を争うバスケットボールの強豪校チームに所属していました。トレーニング専門業者がサポートに入るほど熱心なチームで、私たち選手は食事やサプリメントの重要性についての教育を受けていました。
今でこそ「プロテイン」は、ドラックストアへ行けば、様々な種類の商品が手に入り、身近な存在になっていますが、当時は、市販で簡単に購入できる環境ではなく、私たちはトレーニング専門業者から購入するしかありませんでした。
広く認知されてきている「プロテイン」ですが、私がプロテインを飲み始めた頃とあまり変わっていないことがあります。
それは、「プロテイン」は
「アスリートが飲むもの」、
「筋トレをしている人が飲むもの」
と思っている方が多いということです。
たしかにそれらの人たちにとっては目的を達成するために必要です。
それでは、トレーニングをしていない一般の人にサプリメントのプロテインは必要ないのでしょうか。
まず、ご自身やご家族の方がタンパク質不足に陥っていないか考えてみましょう。
専門家は、近年の傾向として下記のようなことを指摘しています。
・女性ではダイエットブームなどもあり、過度な食事制限で偏食傾向があり、タンパク質不足による貧血で体調を崩す人が増えている。
・男性では30代以上の肥満割合が増加。
タンパク質不足による筋力低下が起こり、基礎代謝量が低下して肥満が増えた可能性も否定できない。
・子供たちでは、おやつのお菓子やジュースの量が多いため、晩御飯があまり食べられず、ビタミン、ミネラル欠乏、及びタンパク質不足になっている。
・高齢になると食事量が落ち、エネルギー不足、タンパク質不足が顕著になり、免疫力が低下し、体調を崩す方が増えている。
つまり、ダイエット、加齢、食事量の低下などで、タンパク質不足を起こしている人たちがいるといということです。
それではタンパク質の働きとはどういったものがあるのでしょう。
・筋肉、内臓、血液、骨、髪、皮膚、爪など体の組織をつくる
・からだの細胞への酸素や栄養分を運ぶ
・免疫抗体や酵素、神経伝達物質、ホルモンをつくる
などです。
そして、タンパク質不足になるとどうなるのでしょうか。
それは
「からだの機能低下を招く」ということです。
貧血、筋力低下、免疫力の低下などが主に挙げられます。
病気の土台を作ってしまっていると言っても過言ではありません。
では実際、タンパク質はどれくらいの量が必要なのでしょうか。
- トレーニングをしていない一般の人は
体重1㎏当たり 0.8~1g
- トレーニングをしている人は
体重1㎏当たり 1.2~2g
一般の方で体重60㎏の人はタンパク質が60g必要となります。
1日3食として、1回の食事で20gが理想です。
タンパク質20gの食事とは
[ 例]
ごはん茶碗1膳 3.5g
たまご1個 6.5g
納豆1パック 6.5g
ウインナー2本 5.0g
合計21.5g
意外にも、簡単に摂取できるイメージではないでしょうか
しかし、実際には
・夏場になるとお昼ごはんは「麺類」だけ。
・仕事が忙しくて、昼食抜き。
・高齢者になると食事を作るのが大変になり、「ごはん、みそ汁、漬物」だけ。
・晩御飯はアルコールを飲んで、「おつまみ程度の食事」。
1日トータルで考えてみると、60gが意外と足りていない場合もあるでしょう。
実際に料理を作っていても、お子さんがおかずを残していれば必要量は足りなくなります。また、離れて暮らしている高齢のご両親がどのようなものを食べているのか、考えたことはあるでしょうか。
最近流行りのプロテイン女子とは
最近では美容に気をつかう女性が、肌や髪の毛ためにプロテインを飲む
「プロテイン女子」という言葉があるそうです。
食事替わりにプロテインを飲む「置き換えダイエット」を実践されている方もいます。
サプリメントのプロテインにはタンパク質のほか、ビタミン、ミネラル、食物繊維などもバランスよく含まれているものが多いです。
ちなみに、75歳になる私の母も「プロテイン女子」です。
一人暮らし、身体障害1級の左半身麻痺で車椅子生活を送っています。
食事の他に朝夕2回、シェイカーに水とプロテインを入れてシェイクして飲んでいます。
プロテインを飲む主な目的は
- ひとりでベッドから起き上がり、車椅子に自力で移るため
- 車椅子でトイレへ行き、立ち上がってトイレに移り、排便、排尿をするため
車椅子生活で、筋力不足による寝たきりにならないために、毎日のリハビリ、トレーニングを欠かしていません。
高齢でからだが不自由で、バランスの良い食事は作れませんので、夕食は配食サービスを活用しています。食事のメニューから足りていないタンパク質をプロテインで補い、ビタミン、ミネラルもサプリメントで補給しています。現在のところ、車椅子の乗り移り、排便、排尿もひとりで問題なくこなしています。血液検査でも全く問題のない状況です。
プロテインを飲むということ
人それぞれ状況、目的が違います
筋トレ・運動している方
忙しくて食事をする時間がない方
高齢で食が細い方
ダイエット中の方
美容に関心がある方
人によっては毎日飲み続けるものではありませんが、疲れている時、栄養バランスが崩れているなと感じた時など、気軽にプロテインを1杯飲むという習慣は良いと思います。
注意点・まとめ
サプリメントのプロテインで不足分の「タンパク質」を補給することができます。しかし過剰な「タンパク質」の摂取は代謝の過程で内臓に負担をかけてしまいます。
まずは、現在どのくらいの「タンパク質」を食事で摂取できているかを確認し、自分に必要な「タンパク質」量を知ること、そしてバランスの良い食事をこころがけること。
それでもタンパク質不足ならば、サプリメントのプロテインを活用しましょう
タンパク質=プロテインは「健康寿命」をのばすことにつながる非常に重要な栄養素です。
是非、サプリメントのプロテインを、ご自身のライフスタイルに合わせて上手に活用してみてください。
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カイロプラクティック彦坂 院長
彦坂篤史 Atsushi Hikosaka
経歴
- 国際カイロプラクティックカレッジ卒業
- 一般財団法人 全国療術研究財団 療術師研修課程終了
- IBCE(国際カイロプラクティック試験委員会) SPEC(臨床能力判定試験)合格
- カイロプラクティック彦坂 開業23年目
- 東海療術師協会理事
- 国際カイロプラクティック師連盟会員
資格
- カイロプラクティック理学士
- JCR(日本カイロプラクティック登録機構)WHO基準カイロプラクター
- 全国療術研究財団 認定療術師
医療系以外では、宅地建物取引士の資格を有する。