2020年もいよいよ年の瀬。
こんにちは。
「西洋医学・東洋医学のいいとこ取りしちゃえ!」鍼灸&柔整師の松本です。
今年は日本だけではなく、世界中がコロナ禍で慌ただしく過ぎた1年でした。
新語・流行語大賞では「3密」が。その他にもアベノマスク、アマビエ、Go To キャンペーンなど、多くのコロナ関連のワードが・・・
日本国内で新型コロナウイルスの感染が確認され、一時は緊急事態宣言が発令されるなど、その猛威は日本全国に急速に拡大し、現在その勢いはとどまるどころか増しています。
それに伴い、多くの人々が外出自粛を余儀なくされ、会社に行かずに働く方法などの働き方改革が求められています。
そんな中、現在深刻なのが、医療崩壊寸前。
医療現場では、命懸けで医療現場で休みなく戦っている医療関係者がいます。
今、私たちができることは、これ以上感染を広げないこと、増やさないこと。
もし、自分の家族が、愛する人が、友人がコロナ病棟で働いていると想像してみてください。
それでは、今回の本題(ブログ)についてお話しさせていただきます。
以前から「さの整骨院・鍼灸院」では、日常生活において、疲れやすい、肩こり・腰痛を起こしやすい、姿勢が悪い、つまずきやすいなどで困っている患者さんがとても多くおられます。
特にこのような症状を訴える方は、インナーマッスルの筋力低下の可能性が考えられます。
そこで今回は、インナーマッスルを鍛える必要性をご紹介します。
体においてのインナーは骨格の一番内側に付いていて、体の表層からは見えない筋肉(深層筋群)のことです。
インナーマッスルは体幹や肩、股関節などを固定し、腕や脚がスムーズな動きを補助するように働きます。
インナーマッスルが弱いと姿勢が不安定になり、日常生活において、肩こり・腰痛、姿勢が悪くなる要因となります。
最近、テレビや雑誌などのメディアでも「インナーマッスルを鍛えましょう」と聞いたことがある方は多いと思います。
様々なメディアでインナーマッスルを鍛える方法が解説されていたり、野球選手やサッカー選手、マラソン選手など、多くのアスリートがインナーマッスルを鍛える場面をよくみます。
筋肉には「インナーマッスル」と「アウターマッスル」があり、それぞれ何が違い、どちらを鍛えればよいのか?
つぎは、この2つについて、わかりやすく説明してみます。
◉アウターマッスルは「表層にある筋」のこと
上腕二頭筋(腕の力こぶ)や大腿四頭筋(ふともも)など、目で確認することのできる身体の表面に近い部分に存在する筋肉です。
そのほとんどが、意識的に筋肉を動かすことができる筋肉で、トレーニングしやすいのも特徴です。
身体を動かす時に大きな力を発揮したり、関節を動かしたり、骨を守る重要な役割を持っています。
トレーニングマシンやダンベルなどを使って行われる負荷の高いウエイトトレーニングは、基本的にアウターマッスルが中心です。
◉インナーマッスルは「深層にある筋」のこと
身体の深層部にある筋肉です。
インナーマッスルの多くは小さく、関節の構造を補強する靭帯のような役割をして持続的に働いています。
発揮する力は弱く、運動範囲も小さいですが、関節の動きを細かく微調整して、姿勢を保持したり、バランスをとる役割があり、関節のさまざまな動きに密接な関わりを持っています。
インナーマッスルは、姿勢を保持するためには必要不可欠な筋肉で、トレーニングすることで、身体の動きを滑らかにし、姿勢を安定することができます。
また、関節をしっかりと安定させることで、関節痛などの身体の痛みを解消する働きがあります。
そのため、肩こり・腰痛、姿勢が悪い方は、まずインナーマッスルのトレーニングを行うことが重要です。
インナーマッスルを鍛える場合は、「低負荷・高回数」で行うことで強化できます。
負荷の軽いダンベルやチューブなどを利用するのも効果的です。
効果がわかりやすいアウターマッスルのトレーニングとは違い、インナーマッスルの場合はすぐには実感できません。
そのため継続してトレーニングを行いにくく、地味なトレーニングですが、その効果やメリットの大きさから最近注目を浴びている筋肉です。
◉ なぜインナーマッスルを鍛えることが必要なのか?
まず、インナーマッスルは骨や関節を支える身体の土台となる筋肉です。
インナーマッスルは日常生活で無意識に使われてはいますが、意識してトレーニングをしないと、どんどん衰えてしまいます。
肩こり・腰痛・膝痛、肥満、姿勢などの身体の悩みも、インナーマッスルが弱くなっていることが原因の一つと考えられています。
インナーマッスルを鍛えるメリット
・正しい身体のスタイル・姿勢を保つことができる
・身体のバランスを整えることができる
・アウターマッスルの基礎を作ることができる
・基礎代謝をアップさせダイエットに効果的
・身体の深層部を流れる血流を良くし、手足の冷えを軽減する
今回は主なメリット5つあげましたが、まだまだインナーマッスルを鍛えるメリットはあります!
◉どちらを鍛えればよいのか?
それでは、インナーマッスルとアウターマッスルのどちらを鍛えればよいのか?答えは、両方をバランスよく強化しなければなりません。
効果の実感しやすいアウターマッスルを中心に鍛える方が多く、地味で効果のわかりにくいインナーマッスルを強化しない人が多くいます。
しかし初心者や身体全体の筋力が弱い人がアウターマッスルを中心に鍛え、インナーマッスルをおろそかにすると、関節が不安定な状態でアウターマッスルを強化することになるので、関節に過剰な負荷がかかることになり、関節を傷めてしまうことになることも。
そうなると、根本的な効果は期待できません。なので、アウターマッスルを強化するには、インナーマッスルの重要性を理解した上で、トレーニングすることが重要です。
最終的にはアウターマッスルとインナーマッスルの関係性を理解した上で、自分が理想としている身体や目的によってトレーニングを行っていくことがよいでしょう。
初級者の方は、インナーマッスルのトレーニングを優先的に行い、関節が安定するようになったらアウターマッスルのトレーニングを増やしていくことをおすすめします。
上級者の方が筋力をつけたいならば、アウターマッスルのトレーニングを優先的に考え、ある程度筋力が備わっている上で、バランスを向上させたり、関節の安定性を高めることが目的ならば、インナーマッスルを鍛えることが有効となります。
◉まとめ
アウターマッスルとは身体を動かすために使う筋肉です。日常生活の中で、物をもったり、歩いたりするときに使います。
逆にインナーマッスルとは身体を支える筋肉です。姿勢を維持したり、骨盤や背骨を支えています。
アウターマッスルは俗にいうウエイトトレーニングや腕立て伏せなどの自重トレーニングで鍛えられます。
また力こぶや足の筋肉いわゆるアウターは意識しやすいこともあり日常の生活でも使うので筋肉がおちることはあまりないです。
逆にインナーマッスルはトレーニングでは鍛えづらく、意識もしづらいので落ちやすく、つきにくいのです。
ですので姿勢を意識して真っすぐにしてもすぐ丸くなってしまったり、何もないところでつまいずいてしまったりと日常生活に色々な弊害が出てしまいます。
ちなみに、高齢者が寝たきりになる一番の理由が、転倒などによる腰痛や足の痛みから、歩行困難になることだそうです。
また、以下の症状が出ている場合はインナーマッスルが落ちているかもしれません。
・姿勢が悪い
・冷え性
・関節痛(肩、腰、膝、股関節)がある
・むくみ
・お腹周りがたるんできた
・疲れやすい
・尿もれ、頻尿
これらの症状がある方は、インナーマッスルを鍛えてみては?
【おまけ】
日本人の平均寿命は平成30年時点で、男性が81歳、女性は87歳です。
では、健康寿命という言葉を聞いたことはありますか?
健康寿命とは、日常的、継続的な医療・介護に依存しないで自分の心身で生命維持し自立した生活ができる生存期間のこと言います。
日本人の健康寿命は平成28年時点で、男性が72歳、女性は74歳です。
平均寿命と健康寿命の差はおよそ10年前後ですので、男性も女性も10年前後は誰かに支えられなければ生活ができないことになります。
これがもし、生涯を終えるまで、自分一人で何事もできれば素晴らしいと思いませんか?
頭(脳)が元気であっても、一人で歩けなければ(身体が動かなければ)好きなことも制限されてしまいます。
この健康寿命をのばすために、継続的にインナーマッスルを鍛えることがおすすめです。
最近は、「人生100年時代」とも言われ、健康に興味を持つ方が多くいます。
やはり、寝たきり状態が長い人生よりも、何歳になっても、自分で買い物したり、旅行など行きたいところに行ったり、お孫さんや家族と元気に過ごしたりと、趣味や生活が制限されず過ごせるようになるのが理想ですよね。
そのためには、必要なインナーマッスルを無理せず鍛えることが大切だとは思いませんか?
次回は、インナーマッスルのトレーニング方法をこっそりお伝えしたいと思います。
株式会社あどばんす 代表取締役
さの整骨院・鍼灸院 院長
松本克也 Katsuya Matsumoto
経歴
- 明治鍼灸大学卒業
- 明治東洋医学院専門学校卒業
- 腰痛専門の「わたなべ整形外科」リハビリ科勤務(京都市)
- カイロプラクティックなど身体のバランス調整を行い、1日100〜150人の患者さんが来院する「鍼灸整骨院 鷹ノ羽グループ」勤務(神戸市)
- 前職で同僚だった友人が独立する際に誘われて一緒に堺市で「鍼灸整骨院」立ち上げに参加、わずか1年目で1日70人の患者さんが来院する人気整骨院になる
- プロ野球の球団や角界などプロスポーツ選手や日本一を目指すアマチュアスポーツ選手が来院する「関目病院」のリハビリ科
- 前職で同僚だった友人が独立する際に誘われて一緒に大阪市で「鍼灸整骨院」立ち上げに参加、プロ野球選手をはじめスポーツ選手が通う整骨院に
- 2001年に地元である泉佐野市で「さの整骨院・鍼灸院」を開院。1日40〜100人の患者さんが通う整骨院に。 交通事故に遭った患者さんが二次被害(正当な治療が受けられない、正当な慰謝料を貰えないなど)に遭わないように、安心して治療に専念できる環境整備し、弁護士事務所、病院と提携しながらサポート。
- 「株式会社あどばんす」起業。「さの整骨院・鍼灸院」と阪南市に「あすなろ鍼灸整骨院」を開設し、今までに約20人の柔整師、鍼灸師、その他医療系の専門家を育成。
資格
- 鍼灸学士
- 柔道整復師
- カイロプラクター
- ファスティングアドバイザー