インフルエンザの傾向と対策と注意点

薬剤師の垣内です。

2019年、令和元年、みなさまお世話になりました。
多くの方に応援頂き、僕自身も楽しみにながら今年はWEB番組もやらせて頂く事が出来たのも、応援して頂ける皆さまのお陰だと感謝しております。

12月に入りましてインフルエンザが流行って来ています。今年の傾向は都内では例年より2ヶ月以上早い流行、沖縄では9月にも関わらず警報が出ました。12月13日から流行の兆しが見られるそうです。爆発的に流行ることがない事を祈っています。

インフルエンザの予防の為にワクチンの接種について賛否両論があります。よくインフルエンザワクチンは製薬会社の陰謀であるとか、ワクチン接種は逆に体に悪いとか、ワクチン接種で逆にインフルエンザになった・・・などなど情報がネットでも出回っておりっますが、全てデマであり、正しい情報ではありません。

ただインフルエンザワクチンの効果は他の予防接種より効果が劣るのは事実です。大体、効果は50%を切るそうです。しかも乳幼児など年齢が小さいほど効果が落ちる事がわかっています。

他の予防接種よりも効果が劣る理由は様々な事がありますが、インフルエンザはウィルスによる疾病であり、このインフルエンザウィルスにはA、B、C型とあり、爆発的に流行るのがA型が多いのです。皆さん香港A型と言うのを聞いた事ありますでしょ?あれですあれ!そして重症化しやすいのがC型だと言われています。単にABCの3分類だけではなく、その3種にも様々なタイプがあるんですね。そして、ワクチンはその年に流行る方のウィルスを予測して、ワクチンを開発するのです。だから勿論、効果が劣る事があるのは事実です。

では予防接種はしない方が良いのか?

僕は子供や老人つまり年配者の方など体力がなく重症化しやすい方は予防接種をお勧めします。予防接種を受けても先ほど書いた様にインフルエンザに感染し、発症することは勿論あります。しかし、予防接種をしている事で重症化を抑える事がわかっているんですね。だから子供や老人は体力もなく、重症化の可能性があるわけですから、やはり予防接種は受けた方が良い。僕は自分の1歳6ヶ月の息子は予防接種を勿論受けました。

インフルエンザの致死率は0.05%と決して高くはありません。しかし、この数字は全体としての数字です。これが体力のない幼児や老人ならどうでしょうか?亡くなっている方のほとんどはこの方々なんですね。後悔先に立たずと言う言葉が有ります。インフルエンザ自体はそんなに怖い病気では無いのですが体力が無い方がかかった時の合併症が非常に怖い。脳症や肺炎など体力が無い方には致命傷になる事があるので注意が必要です。

日本ではA型のインフルエンザが多く発生しています。その症状と言うのは

⭕️38度以上の高熱

⭕️関節痛

⭕️筋肉痛

⭕️全身倦怠感

⭕️頭痛など

これらの症状が急速に現れるのです。明らかに普通の風邪とは違うので注意して観察してみて下さい。これらの症状が出たらすぐ医療機関へ受診を薦めます。まさか気合と根性で自宅で治すような事はやめて下さいね。家族や周りの人に感染源として感染を広げてしまう事にもなってしまいます。

まさか自己判断で市販の頭痛薬などを絶対に服用しないようにして下さい。頭痛薬の中には、インフルエンザ時の服用で脳症を発生する可能性があるので素人判断は非常に危険です。

子供の場合は嘔吐や下痢などの症状や熱性痙攣、急性中耳炎、まれに脳症を発生する事もありますし、先ほど書きましたように肺炎を誘発し恐ろしい合併症を起こす可能性があるのです。

こんな症状が出たらインフルエンザの可能性があります。

⭕️急激な38度以上の熱

⭕️急な悪寒、頭痛、関節痛、筋肉痛

⭕️人の多いところ(インフルエンザにかかった人がいる、予想される)に行った、行った人が身近にいる

この様な症状、条件が当てはまる場合はデマに惑わされずに症状からインフルエンザが疑われる場合はすぐに医療機関へ受診をして下さいね。

さあインフルエンザの予防ですがどの様にしたら良いかご存知ですか?

⭕️予防接種をうける

⭕️手洗いうがい。水を飲むのも良いそうです。インフルエンザは水で胃に流れ込みますと死滅しますから。

⭕️人混みは避ける、行く時はマスクをする。

⭕️部屋の湿度を50%以上を維持する

⭕️こまめに部屋を除菌する(安定型次亜塩素酸ナトリウム⇨楽天などのネットで買えます)

⭕️規則正しい生活と免疫力をあげる食生活を心がける⇨ミネラルが断然お勧め!ミネラルは液体でフルボ酸が入っていてミネラルだけで50種類以上入っている天然のものがベター

これだけ注意してもなってしまったら仕方がない。すぐに医療機関へ!そして医療機関で処方されるインフルエンザの薬が最近はかなり進化しているんです!僕も今年初めになりましたが1日で症状が消えました。勿論、症状が消えたといっても、ウィルスは残っている可能性と、他の人に感染させる可能性がありますから外出は禁止です。

細菌に作用するのが抗生物質です。この抗生物質はインフルエンザには効果がありません。インフルエンザはウィルスでありウィルスのと言うのはWIKIで調べるとウイルスは、他生物の細胞を利用して自己を複製させる、極微小な感染性の構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。生命の最小単位である細胞やその生体膜である細胞膜も持たないので、小器官がなく、自己増殖することがないので、非生物とされることもある

昔はインフルエンザに効く薬など無かった時代があり、かかると1週間ぐらい寝込む事も多かったのです。しかし最近は薬が開発されて、その進化は著しいのです。今年発売された?ゾフルーザは画期的でなんと一回服用するだけで効果を発揮します。

インフルエンザの薬は以下の様なものがあります。

・タミフル…5日間服用(1日2回)
・リレンザ…5日間吸入
・ゾフルーザ…1回の服用のみ

イナビルも1回吸入で完了します

従来のリレンザ・イナビル・タミフルは、インフルエンザの予防薬として使うことができます。

ウイルスの増殖を防ぐという働きにおいては、新薬のゾフルーザも、他の抗インフルエンザ薬と一緒です。
違っているのは、ウイルス増殖を防ぐための方法(作用機序)です。
作用機序というのは、薬が、人体に、どのように働くかのメカニズムを言います。

タミフルの場合、インフルエンザウイルスが、周辺組織に感染をうつして広げようとして、細胞の表面から離れようとする酵素を阻害します。
タミフルを服用すると、ウイルスが細胞から離れられなくなり、他の細胞への感染・増殖を防ぐのです。
※酵素:ノイラミニダーゼ。ウイルスの粒子を切り離す役割がある

これに対し、ゾフルーザは、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を阻害します。

わかりやすく説明すれば、
インフルエンザウイルスは、転写(自分のコピー)と合成を繰り返して増殖しますが、ゾフルーザはウイルスの合成を阻むので、増殖を抑えることができるのです。
ウイルスを殺す力は、ゾフルーザのほうが100倍も強いといいます。

タミフル…増殖したウイルスが体の外に出るのを防ぐ
ゾフルーザ…ウイルスの増殖そのものを防ぐ

と言う事なんですね。このインフルエンザの薬を子供が飲む時は注意が必要です。この薬によって幻覚などが現れて、過去にはマンションから飛び降りて死亡した例などもあります。これは副作用として報告されており、ごく稀ではありますが、子供がこの薬を処方された時は子供の様子をしっかりと見守る事が重要になります。

なんにせよ僕の考えは

・予防接種をして

・なったらすぐに医者へ

・ならない様に予防を常に心がける

と言う事です。そして常に大切なのは普段の生活の中でバランスの良い食生活を心がけて、それが不可能な場合はサプリメントも活用すべきだと僕は考えます。市販のビタミン剤のみではほぼ効果はないと考えます。全ての基本はミネラルです。そして吸収の良いタイプのもの。食生活でもミネラルや繊維をしっかりと取り、常に免疫力を高めて健康を維持して下さいね。

ミネラルのお勧めが知りたい方は是非、LINEでメッセージを下さいね。お勧めのサイトを送ります。

それでは良い年をお迎え下さい。来年もよろしくお願い致します。

垣内重慶